大阪府公立高校入試 英語 | 過去問データの検証(単語)
バックテスト|2021年度(令和3年度)・単語

2021年度 大阪府公立高校入試 英語の単語を、2020年度までの過去問データで検証する

想定した執筆時点:2021年3月下旬(一般入学者選抜の直後) ・ 実際の作成:2026年11月
2020年度までのデータだけで、2021年度の入試を検証

この記事についてこの記事は2026年11月に作成しました。2021年度入試の直後に書いたと仮定して、単語リストは2020年度までの過去問だけで作っています(株の売買手法の検証で使う「バックテスト」と同じ考え方です)。2021年度の試験は、答え合わせの対象としてだけ使いました。過去問の本文は載せず、語の数と割合だけを扱います。
Summaryまとめ

2021年度の単語、3つのポイント

  • S段階だけで約6割。3つの問題とも、例年より読みやすかった最優先のS段階(A問題171語、B問題169語、C問題199語)で、A 60%・B 59%・C 64%の語が読めました。2017年度以降で、3つの問題ともいちばん高い割合です。
  • S〜C段階まで覚えると、約9割が読めたS〜C段階(A問題662語、B問題726語、C問題757語)では、A 89%・B 92%・C 92%。B問題とC問題は、例年より5ポイント以上高い年でした。
  • 残った1割は「基本語」と「その年の話題の語」baby・milk・tired のような基本語は、それまでの過去問に出た回数が少なく、リストの下のほうにありました。costume・tour・glory のような話題の語は、前もって覚えるのが難しい語です。
Part 1リストで読めた割合

2020年度までのリストで、どこまで読めたか

2020年度までの過去問(2013年度から)だけを使って、A・B・C問題ごとに優先して覚える語のリストを作りました。何年にもわたって出ている語ほど上位になる作り方です。上位から順に、それまでの試験の語の7割を読める範囲をS段階、8割をA段階、9割をB段階、97%をC段階としています。

このリストで2021年度の試験を読むと、次のようになりました。

2020年度までのデータで作った優先語リストで、2021年度の試験の語がどれだけ読めたか(延べ語数)
覚えた範囲A問題B問題C問題
S段階まで60%
171語
59%
169語
64%
199語
S〜A段階67%
237語
68%
266語
75%
302語
S〜B段階78%
395語
82%
442語
85%
500語
S〜C段階89%
662語
92%
726語
92%
757語

機能語(the, of など)、固有名詞、その試験で語注が付いた語は数えていません。小さな数字は、その範囲の語数です。

S段階の約200語で約6割、S〜C段階の700語前後で約9割です。覚える語を約4倍に増やしても、増える割合は3割ほど。リストの上位ほど効率がよいことが分かります。

Part 2例年との比較

2021年度は「リストで準備した人が読みやすい年」

同じ作り方で、2017〜2020年度の各年も「その前年までのリスト」で読んでみました。2021年度と並べると、次のとおりです。

S段階までで読めた割合(各年を、その前年までのデータで作ったリストで読んだとき)
年度A問題B問題C問題
2017年度51%57%51%
2018年度57%57%54%
2019年度59%56%55%
2020年度58%57%61%
2021年度60%59%64%
S〜C段階で読めた割合(各年を、その前年までのデータで作ったリストで読んだとき)
年度A問題B問題C問題
2017年度83%77%75%
2018年度90%85%88%
2019年度93%90%89%
2020年度92%89%88%
2021年度89%92%92%

S段階で読めた割合は、3つの問題とも2017年度以降でいちばん高くなりました(A +4ポイント・B +2ポイント・C +8ポイント、例年の平均との差)。S〜C段階でも、B問題(92%)とC問題(92%)は2017年度以降でいちばん高い割合です。A問題のS〜C段階(89%)は例年並みでした。

年によって数ポイントの上下はありますが、リストのS〜C段階で8〜9割を読める状態は、毎年ほぼ変わりません。

Part 3リストになかった語

リストになかった語は、2種類

S〜C段階に入っていなかった語は、C問題で55種類(試験に出た365種類のうち)ありました。例をあげます。

  • baby
  • black
  • milk
  • tired
  • expensive
  • party
  • costume
  • tour
  • eco-tour
  • glory
  • racket

1つは baby・black・milk・tired・expensive のような基本語です。それまでの過去問に出た回数が少なかったため、リストでは700〜1,300位あたり(C段階より下)にありました。どれも中学校で習う語です。

もう1つは costume・tour・glory のような、その年の話題の語です。1つの文章の中で何度も出てくるので、延べ語数では目立ちます。C問題には、2020年度までの過去問に一度も出ていない語が29種類ありました。

基本語は、過去問の回数だけでは拾いきれません。リストの上位を覚えるのと並行して、教科書の基本語を落とさないことが大切です。話題の語は前もって覚えにくいので、文脈から意味をつかむ練習が効きます。

Part 4語の種類で数えると

語の種類で数えると、S段階は半分以下

ここまでの割合は延べ語数(同じ語が3回出たら3と数える)でした。語の種類(何回出ても1と数える)で数えると、数字が変わります。

2021年度の試験に出た語の種類のうち、リストに入っていた割合(かっこ内は延べ語数での割合)
覚えた範囲A問題B問題C問題
S段階まで46%
延べ 60%
41%
延べ 59%
42%
延べ 64%
S〜A段階57%
延べ 67%
55%
延べ 68%
57%
延べ 75%
S〜B段階72%
延べ 78%
72%
延べ 82%
74%
延べ 85%
S〜C段階88%
延べ 89%
90%
延べ 92%
85%
延べ 92%
試験に出た語の種類254種類282種類365種類

S段階で読める語の種類は、どの問題も半分以下(A 46%・B 41%・C 42%)です。それでも延べ語数で6割読めるのは、S段階の語が1つの試験の中で何度も出てくるからです。逆に、S段階に入らない語の多くは、1回しか出てきません。

S〜C段階まで覚えると、語の種類でも8〜9割(A 88%・B 90%・C 85%)に届きます。知らない語が文に1つもない状態に近づけるには、S段階だけでは足りず、C段階まで進むことが必要です。

Next2022年度に向けて

2022年度の受験生へ

2021年度の結果から言えることは3つです。

1. まずS段階(約200語)。これだけで試験の語の約6割になります。

2. 次にC段階まで(700語前後)。延べ語数で約9割、語の種類でも8〜9割に届きます。

3. 残る1割のうち、基本語は教科書で落とさない。話題の語は、文脈から読む練習でカバーする。

Key Point

過去問から作ったリストで準備できるのは、約9割まで。残りの1割は、基本語の取りこぼしを防ぐことと、知らない語を文脈で読む力で埋めます。

この分析から作った、無料の単語アプリ

ほんま出る英単語

14年分の過去問から選んだ優先語を、A・B・C問題別に、S〜C段階の順で覚えます。3日以上あけて2回正解すると「定着」。

単語アプリを開く アプリの紹介

アプリのリストは2026年度までのデータで作っています(この記事の検証とは、使ったデータの範囲が違います)。

数字の条件

データは、大阪府公立高校入試(英語)の過去問を文字に起こしたものです。2021年度は一般入学者選抜の英語A・B・C問題とリスニングを対象にしました。リストは2013〜2020年度の一般・特別・前期・後期入学者選抜(英語・リスニング)から作っています。数える語は、本文・リスニング台本・英語の設問と選択肢に出てくる語で、機能語・固有名詞・その試験で語注が付いた語は除きます(2語以上の語注は、語としては数えています)。語の変化形(-ing・-ed など)は元の形にまとめています。リストの作り方(重みづけの値)は2026年に決めたもので、その値を選ぶときに2020〜2023年度のデータを使いました。そのため、2021年度の検証は完全に独立した検証ではありません。分析と文章の作成にはAIを使っています。大阪府および大阪府教育委員会とは関係のない、個人による分析です。

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